インフォメーション

トップインフォメーション応募支援 > 協力隊体験記 (望月大吾)

協力隊体験記 (H23−2 ガーナ 青少年活動 望月大吾 )

映画『Walk Together -いっしょに歩こう』

平成23年度2次隊、ガーナ、青少年活動、望月大吾と申します。ガーナのサベルグろう学校で、ICT 教員として活動しました。赴任して3ヶ月、2年間の活動計画を立てた際、自分の活動の最終目標をビデオ制作としました。これは「ろう者の側から社会へ発信する」を目的とし、人々にとって一番楽しく分かりやすい方法は何かを考えて決めました。活動では、先ずはコンピューターに慣れ親しんでもらい、コンピューターの基礎を教え、最後に自主制作ビデオに取り組みました。そして、その集大成として映画『*Walk Together**‐いっしょに歩こう*』を制作しました。

生徒たちには常々、「君たちは声を持たない。しかし、英語とコンピューター技術があれば、ろう者も社会で“声”を持てるよ」と、教えていました。福祉・教育などの場においては、少しずつ障害者理解への取り組みが始まっていますが、社会の中で、ろう者(障害者)理解はまだまだ進んでいません。障害者の側から発信し、主張することで人々の理解が深まると思います。この映画が、「社会」と「障害者」をつなげる一つのきっかけになればと想い制作しました。

映画は、健聴者とろう者の衝突から始まります。偶然のきっかけから、ろう学校の生徒と交流を始める健聴の青年を、ろうの生徒達は受け入れようとしません。「早食い大会」でズルしたろうの生徒達に、生徒会長は言います、「ろう者と健聴者は仲良くすべきだ」と。そしてこれをきっかけに、この青年はろう者と深くかかわっていくことになります。この映画は、基本的には二組のカップルを描いたラブコメディーでありますが、台詞の中で結婚や就職やコミュニケーション等の、ろう者が直面する諸問題について語らせています。『私には名前がある』という詩の朗読には、「“障害者”と呼ばないで!」と言うメッセージが込められています。またある健聴者の青年は、「彼らも人間なんだ」、「自分が間違っていた...」と障害者を受け入れなかった自分を自省します。そして最後に、出演者全員が一緒に歩くことで、「健聴者もろう者も共に手をとって歩こう」という、この映画の主題が描かれています。教育や福祉ベースではなく、エンターテイメントとして、楽しくろう者理解のきっかけがつくれるように構成しました。

この映画を、ろう者、障害者理解に少しでも役立てられれば、制作者として嬉しい限りです。先ずは、一度御覧頂いて色々な意見を頂きたいと思っております。


■ YouTube (ユーチューブ)

『Walk Together‐いっしょに歩こう』Part1
『Walk Together‐いっしょに歩こう』Part2
『Walk Together‐いっしょに歩こう』Part3
『Walk Together‐いっしょに歩こう』Part4

■ Blog (ブログ)

The Giving Three(日本語)
The Giving Three(英語)